8-10 GREEN VS RED 決してカレーではなく

jitudan2008-05-11

8日
資料作りを。
合間にDVDで「ルパン三世 GREEN VS RED」を。


ある日、東京にルパンが大量に現れる。あるものは宝石を奪い、
あるものは万引きで御用となり…と、ニセルパンが世間を騒がせる中、
人生に倦怠し、ボンヤリとラーメン屋で働く青年、ヤスオが
自身の「ルパンらしさ」に気づいてゆく…。


正直、ルパンはテレビスペシャルになってからまったく
見なくなっていたが、40周年としてOVAでリリースされた今作、
鶴岡さんのオススメということで観ましたが、これはアツかった!


「男は男に生まれるのではなく、男になるのだ」
というセリフを引用し、「人はルパンになってゆくのだ」
と、国籍、年齢不明の「怪盗」の誕生を描く。
「複製人間」と「カリオストロ」のルパンの性格が違うように、
40年も愛されてきたキャラクターは、ひとりではない。
だからルパンもいっぱいいるもんじゃないか…という解釈が
面白かった。そしてさみしかった。


「自由と粋」の象徴、ルパン三世に憧れ、それに近づこうとするものの、
結局なれなかった者たちを描き(またこれがキツい!)、
その中で主人公の青年、ヤスオが自分の殻を突破し、
「その存在」になってゆく・・・という内容は、
ルパンを無二の存在として扱っていないだけに、
現在進行でルパンを好きな人には評判が悪そうな印象を受ける。
久々に観た僕もさみしいと思いましたね。


ただ、「一体誰がルパンだったのか」「このシーンがどこにかかっているのか」
と、ああでもないこうでもないと言い合える
ルパン作品というのも、近年貴重ではないでしょうか。
どこか原作版を思わせるというか。
原作のルパンは、変装のキャラが色々入れ替わってわけが
わからなくなる話が多かった(あと、ルパンが素っ裸になって女とよろしくやろうとしたときに
股間に一撃食らった際の痛がる描写のすごさもあった)
そういえば、今作にも原作的描写のシーンがありましたね。


ルパンはひとりではなく、誰しもルパンになれる。
わけでもないのだが、作品世界でその可能性があるだけでも、
救われている人がいるじゃないか。


そう、仁さんがヤスオの声をやってると気づかなかった。
すごい!そしてうらやましい!


しかし、考えてみれば、僕は「トムとジェリー」や「バックスバニー」のように、
体が真っ二つになっても自力で貼り合わせることができ、
ダイナマイトを食べても腹が一瞬ふくれる程度ですみ…と、
圧倒的な暴力を笑いながら生きてゆきたい、
軽々しい「死と復活の妄想」が常に頭にある。
それだけに、こうしたありえないものへ近づきたいと願う
人間が出てくる話は好物なのだった。


もっとも、今作においての世界ではルパンは実在しているのだから、
その世界においても現実味のないことを言っていることになりますね。
オトナになれよ。


9日
資料作りの続きを。
一段落したのでMOTTギャラリーに。
1Fでは「新MOTT」を印象付けるアートの企画展が。
三人の作家さん、どれもすげえ!


あまり言葉で説明するのもヤボと思ってしまったので、
ぜひ観に行ってください。6月1日日までやってます。


TEMPTATION of RIQUID AGE part.1
菊地良博/関口潮/水谷みとも
http://www.mott-factory.com/gallery/


10日
サムライの稽古へ。
いよいよ10日を切りましたので、ぜひ遊びにいらしてください!
考えてみればあまり告知をしなかった…反省です。今からします。

  • 写真

久々に外カレーを渋谷の「カリガリ」で。
コクのあるココナッツカレーが美味かった!