11.1-13 紅葉を前に硬直

11月上旬。

ディスクドッグの大会で桑名市に4日間ほど行ってくる。
木曽三川公園という日本最大の国営公園にて、
川風にふかれながらの実況。
長丁場だとプレイヤーの情報も続々と入り、一段と深みが出てきますね。


戻ってくれば文学フリマも終わり、
寒風に一人取り残された気持ちになる。
それを取り戻すべく自転車を走らせてギャラリーめぐりなどを。
途中でカレーを食べて汗を飛び散らせながら自転車をこぐ(迷惑だな)。


「names」でもご一緒させていただいた今井トゥーンズさんの個展を代官山で。
ほとばしるコードとオイルの動きを観ただけで早くも圧倒される。
サイボーグのオリンピックから始まり、現代女子とスイーツの掛け合わせにも
炸裂する電脳要素。ゾクゾクしっぱなしだった。


ギャラリーDAZZLEにてグループ展「オジコレ3」を。
おじさんを描くというワンテーマの中にそれぞれまた別にテーマを設けての展示。
画面がグッとしまりますね。
ツイッターでやりとりはしているが、4、5年ぶりくらいに作家さんに会えてうれしさも。


渋谷で個展会場との打ち合わせも。
いつも展示をやらせてもらっていたAMAも移転して、
(元々そうだったが)現代美術の会場としてガツンと屹立している。
そこでキャラターイラストの自分も、そのムードをいかに広めるか…
ということで、来年から会場を移すことにしたのだった。


今回は書店併設のギャラリーコーナーという、また違うかたちだが、
大阪個展でその可能性を見させてもらったので、ひとつ、より引きのあるものを
やります!
場所は近々発表…の前に内容を決めなければ。もう一ひねりほしいんだよなぁ。



DVDはいくつか。
ウォーター・ホース
「500日のサマー」
「ファンタスティック・Mr.FOX」
しあわせの雨傘
スコット・ピルグリム
は感想を書いてなかったか。


スコット・ピルグリム」は、
売れないバンドマンが好きな女の子のために猛烈な格闘に身を投じる…というお話。
ボンクラな白昼夢のようだが、身にせまる。
好きな人との間にある壁を越えるのは、
自分の正直ではなかった部分に向き合ったとき…というのが実に健全ですよね。


ヒロインのメアリー・エリザベス・ウィンステッド
やたらかわいいな…と思っていたら、
昔のブログで「スカイ・ハイ」というヒーローコメディを見た時(名作)、
「名前はわからないがすごく気になる」と書いていて、うれし恥ずかし。
好みはそうそう変わらないか。


ウォーター・ホース」は、ネス湖ネッシーの卵を海から拾ってきて
風呂場で飼ったら大騒動に…と、ざっくりしすぎな紹介で恐縮だが、
二次大戦近辺の村の重くさみしげな光景と、スコットランドの美しい自然風景との
兼ね合いをみるだけで飯が進む(撮影はニュージーランドだが)。


そして戦死した父親に思いはせながら、孤独に生きる少年と
無垢なるモンスター、ウォーター・ホースとの交流があるわけで、実に手堅い。


しかし、後半実に大きく育ったウォーター・ホースネス湖を泳ぎ、
船を転覆させたりするシーンがあるが、
クジラやイルカのドキュメントを見るだけで「あそこに落ちたら確実に狂う」と
常々思っている、大きな海に恐怖を感じる僕なので、あのシーンは本当に怖かった。

主人公の少年の母親役に「奇跡の海」「パンチドランク・ラブ」の
演技派エミリー・ワトソン
軍人の将校やフェロモン系の流れの奉公人(元・戦争の英雄)に
ほのかな思いをよせられる…という役どころだが、
久々に観ると近くのお肉屋さんにそっくりなザ・オバチャンという顔なので、
思わず箸が止まるのだった。


「500(日)のサマー」は名作!
一人の青年の出会いと別れ。いや、別れと出会いを時間軸をいじりながら描いてゆく。
男を振り回すヒロインに僕の好きなズーイー・デシャネル(歌のシーンももちろんあるよ!)。
振り回される草食系男子にジョゼフ・ゴードン=レヴィットというからキャストは完璧。
恋愛の楽しさを軽いミュージカル調に仕立て、そのつらさに身をよじる描写も、
(無の顔をしたまま皿を割り続けるところに、友達の中学生女子が入り、実に的確なアドバイスを言うとか、ああいう役の配分もすごいですね)たまらない。

時間軸を前後させ、ナレーションを多様する方式で、
緊張感と結論をどう入れるのか、というのは難しいところだが、
その、サマーとの決定的な距離や男側に感情が入る部分をどこに…というのがまー上手い!
ホームパーティーのシーンは最高だった。


そして最初のナレーションでも入るが、これはボーイ・ミーツ・ガールの話。
落としどころも気持ちよく、ニヤリとしながら手を叩く1時間50分。
いや、よかったです。


他の二本についてはまたということで。

ー写真
先日、サイタマの森林公園に行きました。コスモス畑の前で。
なんか死んで天国行った人みたいだな。