真鍋博の回顧展

未来の三輪車


2日
ネタ合わせ前に一路東京駅へ。
誰かの見送りか突然の帰省か…というわけはなく、
東京ステーションギャラリー真鍋博の回顧展を見る。


60年代後半から2000年までに描かれた挿絵と文庫の表紙、
70年代の万博や公共ポスター、実験アニメーションなど、
会場は小ぶりであったが、その圧倒的な仕事量に飲み込まれる。


空飛ぶ車に丸みを帯びたビル。
そのてっぺんからは電波が放出されている…
この「いかにもな未来像」を
それこそ未来像の初期設定として僕に
刷り込んだのは、ほかならぬこの人であった。
星新一ショートショートに始めて出会った中学生の頃、
この人の描く挿絵の未来像と、
黒目が伸び、口をポカンと開けた人の姿にすっかり参ってしまい、
むさぼるように読んだものだった。
そんな数々の記憶をよみがえらせ、タイムスリップを味わった午後でした…
と、懐かしい単語を思い出すのも効用の一つだ。


しかし、未来未来と言うが、60年代後半に新聞連載された
民話集の挿絵の尖り具合も相当にキてました。
地元愛媛の図書館にあるらしいので、旅に行きたいものですよ。