14-18 エブリディダークナイトフィーバー

jitudan2008-08-18

14-15日
イラスト仕事と「ストロング混合」のネタなどを考えながら。
途中、部屋長さんと「実弾生活4」のアニメの打ち合わせを。
日程が取れてよかった。


16日
汐留にてイベントライブを。
豪雨の中の野外ステージというのは、
ロックフェスティバルのようでどこか格好いいイメージもあったのだが、
座って観ているお客さんにとってみればたまったものではない。
来場者にはいつも以上の感謝をささげつつ、
野外にふさわしからぬ閉じたコントを。


その後、新宿ロフトに移動していとうかなこさんのワンマンライブを。
考えてみればかなこさんのワンマンに行くのは初めてだった。
中は300人以上の観客数で、柱の影に隠れてかなこさんが見えなかったのだが、
休憩明けでジワジワと人と人との距離が縮まり、
yu-kiさんと共に真ん中にスルリと移動。
アコースティックタイムから、まじまじとかなこさんの歌う姿を堪能。
まさか安全地帯のカバーが一曲聴けるとは…
と、世代的にドンピシャリで一人で騒いでしまった。
と、これ、自分の周りの反応が薄かったのでちょっと恥ずかしくなりましたね。


17日
新宿ロフトにてワタナベカズヒロさんのワンマンライブを。
2日連続のロフトということで、ポジショニングを考えながら、
またも連続で会うyu-kiさんとちょうど中央に立つことが出来て、
ノリまくって過ごす2時間。
いやしかし、新曲、メチャメチャ良かった!
「EXTRIC」「Are One」はヤバすぎますわ。
佐々木しげそさんのドラム。前日にドラムのサイズを変えて
大きくなる…とは聴いていたが、
楽器の大きさがここまでの圧力を感じるというのは、
比べてわかるのが生音のおそろしさか。ほんと、内臓揺れたわ。
ちょうど先日「インクレディブル・ハルク」において、
音波兵器で吹っ飛ぶハルクの描写を見ただけに、その説得力も増す。


終了後は打ち上げにお邪魔して色々なお話を。
と共に、ZIZZ STUDIOのボス、礒江さんに「実弾生活4」のテーマ曲を
お願いする図々しさを。
前回のコントライブのテーマ曲も書き下ろしてもらったのだが、
今回もまたご快諾いただき、テンションが上がりまくる。
アニメーションはネタ以外でのお楽しみの一つ・・・ということで、
このあたりにもご期待ください!


と、自分にプレッシャーを与えつつ、
ナベさんと共にちょっとした企みも出来そうな動きもあり、
夜のロフトで暗躍するのだった。


18日
チラシ作りなどを。
「BBB」もまだ席は若干残っておりますので、アツいコメントを!



と、書きそこねていたのだが、
14日にはバットマンの新作「ダークナイト」を観たのだった。


アメコミ映画、特にバットマンの世界観は僕には大好物すぎて、
スクリーンで見るというだけで、地方の女子高生がディズニーランドに来たような、
言わば「ワーキャー」の域に達してしまう。
そのハードルの低さでこういうことを言うのははばかれるが、聞いてほしい。
今回のバットマンは…。完璧だ。完璧でしたよ。
讃えても讃えきれない。


ジョーカーを演じたヒース・レジャーに関しては一日で語ることはできず、
(すばらしすぎた!病院爆破のシーンは最高の一言。エンドレスで観たい)
バットマンを演じたクリスチャン・ベールの、世を忍ぶ仮の姿である
大富豪の道楽者の立ち振る舞いもたまらず、
何より執事、アルフレッド役のマイケル・ケイン
枯れたたたずまいの中で見せる茶目っ気のすばらしさ。
同じく枯れた心地よさをかもし出す社長兼、
バットマンの道具の開発係であるフォックス(モーガン・フリーマン
と交互に登場すれば、これはもう演技の石庭。趣の大洪水である。趣なくなるわ!


いや、ほめっぱなしで恐縮だが、演者のみならず、
バットマンの業をみっちりと描ききったストーリーもよかった。
様々な悪役(ヴィラン)と毎回対決をするバットマン
次々に現れる悪役はほとんど頭がおかしく、
それだけにキャラクターが立ち、とても魅力的に見える。
それで、人気のある悪役は何度も登場する。
惑星規模ではなく、ひとつの都市にあらゆる狂人が跋扈する。
それが「バットマン」の魅力だと思っております。


そんな中、悪党にトラウマを与えんがためにコウモリの格好をして
夜な夜な街に出るバットマンは、小悪党は刑務所に入れ、
悪役は法で裁けないので、痛めつけてから精神病院に送る。
そう、この「ゴッサムなまはげ」は、「殺人をしない」と己を絶対のルールで律しているのだ。
それだけに、殺人さえもジョークとなり、
ただただ世界を混沌とさせたいという目的を持つ
ジョーカーに対しては、もうはじめから圧倒的に不利である。


今回、バットマンは特に悩む。秩序が通じない「おおいなる混沌」に対し、
ひたすらに悩み、選択を繰り返し、今よりマシな方マシな方へと歩みを進めてゆく。
ゆくのだが、やはり最後までその差は埋まらないのだった。
ジョーカーは言うわけです。狂った自分に対して、そこまでに自分を律して挑むお前が狂っているのだと。
それを認めるわけにはいかずとも、今日もコウモリの格好をして街を跳ぶバットマン
「魅力的な悪役」と幾度も闘わねばならぬからこそ、自分がどんどん追い詰められる。
そこに乗っかって一緒にモヤモヤするもよし、悪役側に立って狂気に身をゆだねるもよし(映画の中だけよ)、
「悪党には死をもって裁くべし」という人は「パニッシャー」を読むもよし。
業の渦に身をゆだねるのがアメコミヒーローものの醍醐味ということで、
その楽しみ方をするに、最高の説得力を持った映画でした。

  • 写真

ナベさんのライブ後に。
ロフト名物のアーティストネームのオムライス。
縁起物でもあり、また、旨くもあり。