12-15 Trainに会えた!

12日
世界堂にてカレー展のメンバーと額を見る。
「額を入れてサマになるような絵はいかん。絵描きは絵だけ描いておけ」
とおっしゃったのは、偉大なるマティス先生だが、
ワクのお題をもらってイメージが浮かぶのが新人類ということで、ひとつご勘弁いただきたい。


しかし、その後オペラシティへ
猪熊弦一郎展「いのくまさん」に行ったのだが、
そのスケール、そしてサイズも「見せる」ということさえも超えて
一つのモチーフを描き続ける姿に、
やはり己が身の小ささを知るのだった。

まぁ、仕事で描いたような絵は飾ってない展示だったが、
仕事は仕事で、現在まで愛され、使われている三越の包装紙や
上野駅の壁画とかですからね。
もう比べるのもおこがましい!フハッ!!
と、ぶっ倒れ、そして「一生懸命見てくれるのはいいですが、絵に近すぎますよ・・・」
学芸員の方にやさしく諭され、ダブルでぶっ倒れて帰宅。

いやでもほんと、ミッフィーブルーナさんではないが、
一つの単純なものを描き続けて、一つの真円というか、
なにやらスッキリしたものに近づいてゆく、という姿を見ると
全身が洗われるようだ。
「正拳突きが菩薩の拳になる」という、バキの表現はつくづく正しい。


13日
家の片づけをしたりと色々。


14日
カレー展のイラストなどを。


15日
イラスト仕事の最中、ミクシィを見ると、
来日中のロックバンド「Train」がInterFMに生出演。
東京タワーの特設スタジオに登場という報が。
「なんてことだ!ギリギリ間に合う!!」と、絶叫と共に東京タワーまで走る。
いや、やはり電車に乗って向かう。

僕が初めてTrainを知ったのは今から9年前。
ワンルームマンションに1年間閉じこもり、その生活を
ネット配信しながら生きてゆく…という企画を送っている最中だった。
ライブカメラが部屋に3台あり、24時間生中継をしているという
暮らしの中で、深夜、「ヴァージンラジオ」というウェブラジオを聴きながら
企画終了の日を指折り数えつつ、日記を書くのが楽しみだった。
現在流れている曲がアルバムのアートワークと共にわかるという、
当時の画期的なシステムは僕を興奮させ、
「外に出たらアルバム買いまくってやる!」と、アーティスト名をメモったものだった。

その時、この曲が流れてきた。

drops of jupiter

メロディの美しさ。声の伸び。
一回聴いただけで虜になった。
深夜のマンションの一室で、僕は感動にふるえた。
どれくらいアクセスがあったのかは不明だが、
ライブカメラに向かって全世界へ「すばらしい!」と伝えた。

監禁生活から外に出て、真っ先に向かったのは
HMV(8月で閉店する渋谷店)だったのだ。

そんなTrain。本国ではグラミー賞受賞。
プラチナ・ディスクも獲得している超有名なビッグバンドではあるが、
正直、このジャンル「AAA(アダルト・オルタナティブ・アルバム)」
の日本での盛り上がりは、いまひとつとぼしいところがある。
僕の周りでも熱心に聴いている人は、正直いない。

だからこそ、この来日はファンから見ても奇跡。
まさかあちらから来てくれるとは思わなかった。


かくて、赤羽橋から激走し、東京タワーに着いた僕は、
係りのお姉さんに汗だくで迫りつつ、
展望台にある特設スタジオへ向かったのだった。

そして、いた。あまりにも近くに彼らは。いや、震えましたよ。
27時間の長旅から東京タワーに直行というハードなスケジュールの中でも、
にこやかな笑顔でDJのデイブとのトークが弾む。
「日本のイメージは、映画「ロスト・イン・トランスレーション」くらいしかないが、きれいでいいところ」
と言うギターのジミー。

長旅の疲れは?と聞かれて「アルコールと女性がいれば大丈夫」
と、ロッカーらしい答えで笑いを誘うのはドラムのスコット。

「明日のライブはKISSのようなライブにするよ。火を吹いてね」
と、マイムでおどける、ヴォーカルのパット・モナハン。

そして初めて耳にする生歌での「Hey soul sister」。
ただただ感動。
短い時間だったが、サービス満点で番組出演は終わった。


明日は19時より、渋谷DUOにてライブである。
本当に、本当に楽しみな公演。
http://www.werockcity.com/2010/05/15841.html
http://www.creativeman.co.jp/artist/2010/06train/
当日券はまだあるとのことで、動画を見た方、僕と一緒に行きましょう!!


  • 写真

ごめんなさい!これは自慢させてくだせえ!
そして番組終了後、持参したアルバムにサインをいただき、パットと写真を撮る。緊張のあまり、あらゆるところがゆがむ。
「メガネがいいね」と声をかけられた。このメガネをくれた小林きな子ちゃん、ありがとう!