24(fri) Dear リトルフランキー

jitudan2006-03-28

24日

DVDで「Dear フランキー」を。

夫の暴力から逃げ、難聴の息子を育てる母親が、
「パパは船乗りで遠くにいっている」
と息子にウソをつきつつ、
息子の出す手紙を代わりに返信することによって、
バーチャルの「あたたかい父」となって
やりとりをしていたのだが、
話の中で父親が乗っていた船が、
偶然にも街に寄航することになり、
すっかり困りきって出した結論が、
「一日だけの父親役を探す」というものだった…


いや、もう泣ける泣ける。
これでもかというくらい泣き所がありますよ。


カフェの打ち合わせでもお冷で堪える、
生活も行動も追い詰められた母親は
出口がなさそうな状況だが、
明るくもしたたかな息子がそれを救う。


そして、素性はまったくわからず、
いかめしい顔をしているが、
ナイスガイのオーラが全身から湧き立つ
一日かぎりの父親役が出てきたところで、
じんわりと幸せな空気が流れ出す。これがたまらない。


金で契約した身ながら、
母親から渡された息子の手紙を読み込んで、
新品の海洋図鑑を自腹で買ってきているんですね、この男は。
ボロい部屋でピカピカと光る海洋図鑑。
喜んでページをたぐる息子。ハッとした視線を送る母親。
その登場シーンでもう涙ですよ。


あまり書きすぎても泣き所のネタバレになるので恐縮ですが、
海辺で石切りを教えるシーンで、
不器用で石きりがうまくできず、
ドッポンドッポンと石を投げ込む息子に
父親役が「これ、はねるぞ」と平らな石を渡すのだが、
息子はもったいなくて投げ込めず、こっそりポケットにしまって、
違う石を投げ出すのだった…というシーンは、
北斗の拳」でレイが幼い兄妹にチョコレートを渡し、
半分に割った兄が明らかに大きい方を迷ってから妹に渡す
「そうだ、それでいい」に匹敵するほどの涙ポイントでした。


書いてから気づいたが、比べることによって
泣き所に信憑性がなくなってしまいました。


そう、ひなびた街と曇り空。
丘から見える景色はたしかにきれいだが、
そこに街の人の暮らしを豊かにするような材料はなく、
かなしみの空気がにじむ。
イギリスの映画でいつも流れるこの雰囲気が
何かに似ていると思っていたが、
これ、自分の地元、北海道の門別ですね。


と、いい作品を見てテンションが上がったので、
そのままアニメもたっぷりと。
ノエイン」と「プラネテス」。
こちらも大当たり。
緑山高校を思わせるデフォルメ戦闘描写がアツい
ノエイン」と、
プラネテス」はパトレイバーに通じる、
アニメにおける「リアルと青臭さ」
の魅力が存分に出ていた。
特に「プラネテス」は三本ほど一気に。これ、止まらんな。


日中はずっとDVDを見ていたので、
夜はファミレスにこもってネタ。
アニメパロディしか思いつかずに苦しむ。

  • 写真

地元は基本、曇り空です。