3-4 ゴーストライダー、タイヤは輪入道

jitudan2007-03-04

3日
三鷹市美術ギャラリーへ。
「ブラティスラヴァ絵本原画展」を。
世界の熟練の作家の原画を目の当たりにして興奮。

特にスペインのパブロ・アマルゴ氏の、
おとぎばなしを描きながらも、
CGのパキっとした線と墨が融合したフォルムに、
余白の妙技が合わさり、洗練が極まる絵に圧倒され、
体はふるえ、放心して会場を後に。

やはり世界の巨匠たち、薬効も毒効も強いわ。


4日
新宿「fewmany」にてサヨコさんの個展を。
ホグモちゃんとチャズさんが作品を寄せており、
ガーリーな犬のキャラクターに
オリジナルの風味をしっかりと与えており、
トリビュートの面白さと刺激を再確認。
いや、もっと見たくなりますね。


その後は新宿バルト9で「ゴーストライダー」を。
悪魔と契約し、邪悪なものの魂を集める
尖兵「ゴーストライダー」となった男の葛藤と闘い。


革ジャンを着込んだドクロの男の
頭からは紅蓮の炎が燃えている…という
かれのビジュアルを初めて見たのは高校生の頃だったか。
黄金バット」を知らない世代の僕はなおのこと、
その衝撃に全身を震わせ、
邦訳コミックを読み漁ったものだった…といった思い出がなければ、なんとなくダラりと見てしまう映画だった。

やはり、「コンスタンティン」などもそうだが、
キリスト教の素養のない身では
「悪魔」「契約」に対しての皮膚感覚に乏しくなるもので、
盛り上がりポイントを見逃してしまうのだろう。

しかし、主演のニコラス・ケイジのくたびれた顔と
マッチョな体のギャップに加え、
そのユーモラスな所作は実に楽しく、
カクテルグラスに注いだマーブルチョコをザラザラと
あおりながら、テレビに映るサルの姿にゲラゲラと笑う表情、
バックにカーペンターズをかけながら
鏡の前で自分自身に話しかけるシーンの結構な長さ、
そして肝心のゴーストライダーに変身する際の
苦しみの表情が実にクドく、常に笑いを与えてくれる。


さらに「今、誰よりも峰不二子に近い女」でおなじみの
エヴァ・メンデスの色気はたまらなく(突き出た感じのアゴがセクシーさを異様に増している)、
それら眼福のキャラクターで映画全体を引っ張っている。

ストーリー云々、それこそVFX云々よりも
マンパワーの映画である。
劇場映画としては正しい位置づけですよ。

  • 写真

三鷹のアート教室のチラシ。
一瞬、ホームレスのことかと思ったぜ。