18(fri)迷宮組曲シャボンで波紋〜と、遅まきながらの「UNION」〜

jitudan2008-04-19

18日
あいにく雨だったが、夜のネタ合わせまでにグルリと見て回ることに。


MOTTギャラリーの2Fでは無免プロの展示が。
2F全体を森のようなディスプレイにして、
電気仕掛けのウサギがゆっくりと動き、
カーテンに空けられた小さい穴を覗けば回転するアニメーションが。
ギャラリーの振り幅の広さを味わえました。


1Fではカラーコピーで伸ばした紙が貼られている、
ざっくりとした写真展がやられていたが、これが面白い。
色々な場所に広がるスカートが飛んでゆく合成写真。
そして壁に貼り付けられたGBAミクロには「ぷれいやん」にて
過去のインスタレーションも。
ウーハーの上にプリンを置いて、
重低音でプリンが崩壊するまで揺らし続ける映像、面白かったなぁ。


その後、東銀座のミレージャギャラリーへ。
マグマニアやバートックのグループ展で会った方々が展示されている。
オルゴール調の音楽が流れる落ち着いた銀座の画廊というのは、
どうも恐縮してしまいますね。一回りして辞去。
絵の中では、カケアミで描くフクロウの絵の方が特に印象的。
その情念、シンプルという名のペラさの俺には一生表現できぬ…。


その後は池袋のマルプギャラリーへ。平澤朋子さんの個展。
「親指映画」という、いわばパラパラ漫画が単語帳ほどの
サイズでギャラリーの棚にいくつも置かれている。
二つ並んだ女性の顔が隣の顔を食べてドクロにして吐き出す。
吐き出したドクロはにっこり笑う。
帽子から女性を出した男が踊る女性のドレスに巻き込まれて
帽子になってゆく…と、作品にはうっすらと黒いループ感が漂い、
そこがまた気持ちいい。
25日までということなのでオススメです。
http://malpu.com/index.html


渋谷についたところでよしきから中止のメールが。
雨に打たれて一瞬の絶望から、これ幸いとタワーレコード
行ってワタナベカズヒロスロウバウンドの「UNION」購入。


そう、DVDの感想ですが、
パンズ・ラビリンス」は、独裁政権下でのスペインにおける内戦中に、
軍の将校の後妻となる母親についてゆく夢見がちな女の子が、
父親になる将校からは望まれず、母親が具合を悪くし、
閉じられた森での戦闘は悲惨をきわめ…と、状況が悪化してゆく中、
妖精と出会って(または出会ったような気がして)ゆく…という
ストーリー。以下はネタバレです。





どこまでがファンタジーだったかというのは観客の想像におまかせ…
という映画ではなく、ハッキリと「現実は現実。死は死」
と言い切っている凄味がある。
大体、主人公の女の子が死ぬところから始まっている映画なだけに、
「ただただ暗い気持ちになるわ!」と怒る声もありそうだ。


ただ、ハードボイルド小説における死の美学じゃないが、
妖精を追って伝説の王国へゆく…という夢を追い続けて
死ぬことができて、そして自分の死が王国の扉を開く装置となって、
夢が完璧な結末で終わる。というだけでも気持ちがいいじゃないか。


都合のいい精神を持つ。ということは、幸せを得るために一番大切なことですよ。


そういえば、この映画とハードボイルドで思い出したが、
アル・パチーノの「カリートの道」だ。
この映画も死にオチだったが、実にいい映画だった。
ブライアン・デ・パルマ監督の映画は正直相性が悪いのだが、あれはよかった…。
ビリヤード中にピンチを切り抜ける描写など、高校生の頃に観て猛烈に焼きついている。


というより、僕が主人公が死ぬ映画とか好きだったんですね。

  • 写真

「UNION」最高!!
新曲「ソリチュード」ももちろんですが、
「starlit faith」の曲調は大好物!
これは何か「フェノミナン」とかのファンタジードラマの
いいシーンで流れるイメージが浮かぶ浮かぶ…と思っていたら、
Fate/Zero」のイメージサントラのオープニングテーマだったんですね。おお、さすがに…。


アマゾンのインディーズランキングで10位を記録、
そして5月4日にはワンマンライブもということで、
この勢いのスロウバウンド。
「新しい音楽もいいが、CD買うまでは…」という方、俺の家来いや!
一緒に麻雀か酒でもやりながらエンドレスで聴きましょう。
そして一緒にワンマンライブに行きましょう。
http://www.georide.jp/wktb/